「三月は深き紅の淵を」あらすじ・感想 恩田陸さんの世界に引きずり込まれる!

ミステリー

今回ご紹介するのは、恩田陸さんの「三月は深き紅の淵を」です。

三月は深き紅の淵を

引用元:Amazon

2001年に発表された作品ですが、恩田陸さんの作品を読み返してみたいなとふと思い立ちました。

恩田さんと言えば独特の世界感が魅力的な作家ですよね。

「三月は深き紅の淵を」もまた、恩田さんの不思議な魅力が詰まった作品となっています。

こちらの記事では、ネタバレほぼなしのあらすじやSNSでの感想などをご紹介していきます!

こちらの記事で分かること

  • 「三月は深き紅の淵を」概要・おすすめしたい人
  • 「三月は深き紅の淵を」あらすじ
  • 「三月は深き紅の淵を」感想

ぜひ、最後までご覧になってください。

「三月は深き紅の淵を」概要・おすすめしたい人

「三月は深き紅の淵を」概要

  • 著者:恩田 陸
  • 発売日:1997年7月7日(文庫版:2001年)

おすすめしたい人

  • 不思議な世界にはまりたい人
  • ちょっと変わったミステリーが読みたい人

「三月は深き紅の淵を」あらすじ

「三月は深き紅の淵を」は4つの短編集になっています。

「三月は深き紅の淵を」あらすじ

  • 第一章「待っている人々」
  • 第二章「出雲夜想曲」
  • 第三章「虹と雲と鳥と」
  • 第四章「回転木馬」

第一章「待っている人々」

会社員の鮫島巧一は、ある日海老沢に会長が毎年開催している「春のお茶会」に行ってきてほしいと言われます。

ゲームや読書をしようと決めていた休日を潰され、鮫島は渋々お茶会に参加するため会長の家に。

自分とかなり年の離れた会長の家に行くのだけでも憂鬱なのに、鮫島は海老沢に不吉なことを言われます。

「会長は人を騙すのが大好きなんだ。あの人の言うことを真に受けちゃいかんぞ
―恩田陸「三月は深き紅の淵を」から引用―

家では金子・一色・鴨志田・水越が鮫島を待っていました。

最初の方は鮫島がどの色のスリッパを選ぶのか、どんなカップを選ぶのか、賭けをしているようでした。

ですが彼等が鮫島を呼んだ本当の理由は、ある一冊の本を見つけて欲しいというものです。

本のタイトルは「三月は深き紅の淵を」。

屋敷中には、活字中毒だったという元の主・圷が集めたという本が大量にありました。

膨大な本の中からたった一冊の本を見つけるなんて、聞いただけでウンザリしますよね。

ですが鮫島は、その本を読んだという金子達の話を聞いて自分も読んでみたいと思うように。

果たして鮫島は「三月は深き紅の淵を」を見つけることができるのでしょうか。

第二章「出雲夜想曲」

堂垣隆子は友人の江藤朱音を誘って出雲行きの夜行列車に乗ります。

目的は「三月は深き紅の淵を」の作者に会いに行くこと。

隆子と朱音が務めている出版社では、時折話題になる本でした。

彼女達は昔、「三月は深き紅の淵を」を一度だけ読んだことがあったんです。

ですが朱音は本の内容があまり好きではなかったらしく、「未熟」と評しています。

電車の中で2人はそれぞれ、本を読んだ時の状況や内容・作者がどんな人間なのかについて話しました。

隆子は後に有名作家となる父親の友人の中の誰かだと推測し、朱音に語り始めます。

やがて出雲に着いた2人は、衝撃の事実を知ることになりました。

第三章「虹と雲と鳥と」

11月の末の朝、公園で2人の女子高生が亡くなっているのが発見されました。

亡くなっていたのは篠田美佐緒・林祥子の2人だと判明します。

美佐緒はクールで大人びた少女、一方で祥子は負けず嫌いな少女でした。

彼女達を知っている人は、2人がそれぞれ犯人だと思っています。

美佐緒の元彼だった廣田啓輔は、祥子が彼女を殺したと。

祥子の友達だった穂積槙子は、美佐緒が彼女を殺したと。

果たしてどちらが犯人なのか、知人・友人達がそれぞれ意見を交わします。

第四章「回転木馬」

「作者」「水野理瀬」「小説の書き出し」がまさしく回転木馬のように繰り返されていきます。

「回転木馬」というタイトルの小説を「作者」が書いていて、様々な思いを巡らせている。

かと思いきや、水野理瀬という人物が学園での生活を送っていたり。

また「作者」が「回転木馬」の書き出しを書いている。

まさしく様々な考察が行き交っていて、難解な内容となっています。

「三月は深き紅の淵を」感想

SNSで「三月は深き紅の淵を」の感想が投稿されているので、一部をご紹介します!

「三月は深き紅の淵を」というタイトル自体が不思議な感じがしますよね。

さらに短編で繋がっているようで繋がっていない感じも、ミステリアスでした。

最後の第4章では内容もかなり複雑怪奇になっており、私は首をかしげながら読みました。

この小説は「理瀬シリーズ」というシリーズの1つに数えられているので、他のシリーズもぜひ読んでみたいと思ってます。

まとめ

「三月は深き紅の淵を」についてあらすじと感想をご紹介しました。

4つの短編集でそれぞれ独立した話になっていますが、「三月は深き紅の淵を」という共通点があります。

特に最後の第4章は、他のシリーズも読まないと理解するのは難しいかも知れません。

興味のある方は、ぜひ読んでみてください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

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