今回ご紹介するのは、ほしおさなえさんの「活版印刷三日月堂・星たちの栞」です。

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引用元:Amazon
活版印刷は、現在のような印刷技術やPCが出てくるまで主に活躍していた印刷技術です。
活字という金属でできたハンコのようなものを並べて、インクをつけ紙に押しつけるもので、作業は大変ですが今の印刷とは違った雰囲気があります。
「活版印刷三日月堂」は主人公がそれぞれ違う短編集で、活版印刷を通じて物語が進んでいきます。
シリーズ物で全6冊あります。
今回は第1作目となる「星たちの栞」についてご紹介していきます!
・「活版印刷三日月堂・星たちの栞」概要とおすすめしたい人
・「活版印刷三日月堂・星たちの栞」あらすじと登場人物
・「活版印刷三日月堂・星たちの栞」感想
「活版印刷三日月堂・星たちの栞」概要とおすすめしたい人
・著者:ほしおさなえ
・発売日:2016年6月5日
・活版印刷に興味がある人
・やさしいお話が読みたい人
・短編集をサクッと読みたい人
「活版印刷三日月堂・星たちの栞」あらすじと登場人物
・第一話:世界は森
・第二話:八月のコースター
・第三話:星たちの栞
・第四話:ひとつだけの活字
第一話:世界は森
ハルは川越運送店で働いている主婦。仕事終わりに仲間たちと一緒にジョギングをしていました。
そんな時、閉店したはずの「三日月堂」の明かりがついているのを見つけます。
覗いてみると、三日月堂の主人だった男性の孫である弓子が出てきました。
彼女曰く、事情があって越してきたとのこと。
弓子は数日後、川越運送店で働くことになりました。
一方でハルは、息子の森太郎の卒業祝いを何にするか迷っていました。
彼女はかつて両親から、三日月堂で刷ってもらったレターセットを卒業祝いにもらっていたことを思い出します。
第二話:八月のコースター
「桐一葉」という珈琲店を経営している岡野。
もとは伯父がやっていた店ですが、岡野が後を継ぎました。
ですが未だに自分の店であるという実感はなく、伯父の店を借りているような感覚が抜けません。
ハルにそのことを相談すると、店で出していた紙マッチの代わりにショップカードを作ってみてはと提案されました。
三日月堂を紹介された岡野は、弓子にショップカードを作ってほしいと相談します。
第三話:星たちの栞
学校教師の遠田は文学部の顧問です。
学園祭でどんな催し物をするか、小枝や有加たちと相談していました。
生徒たちは遠田が持っていた「桐一葉」のコースターの文字が活版印刷だと知り、興味津々。
と言いますのも、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜に」にも活版印刷が出てくるからです。
そこで遠田たちは活版印刷を学園祭に活かせないかと色々模索することに。
第四話:ひとつだけの活字
雪乃は小学校時代の同級生だった宮田友明との結婚を控えていました。
図書館司書として働いていましたが、友明の海外赴任が決まり一緒に行く事に。
当然ながら司書を辞めなければならないため、結婚を躊躇っていました。
ですが行った方が良いと雪乃の背を押したのは、祖母でした。
結婚の準備を進める中で、招待状をどうしようかという話になります。
そんな時に雪乃の頭に浮かんだのは、祖母の遺した活字でした。
「活版印刷三日月堂・星たちの栞」感想
「活版印刷三日月堂・星たちの栞」を読んだ皆さんの感想を集めました。
一部をご紹介しますね!
『活版印刷三日月堂 星たちの栞』
活版印刷って言葉では知ってるし、印刷物も今まで見たことはきっとあるだろうけど、どんなものか頭に浮かんでこなかった。
でもこの本を読んだ今の私なら、これからの出会いをきっと見過ごさないだろう。刻まれている文字に私も触れてみたい。 pic.twitter.com/eHQ793R8jv
— aya (@aya36344817) March 20, 2025
『活版印刷三日月堂 星たちの栞』
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️再読。活版印刷とそれに関わる人達との、心が温かくなる連作短編。久しぶりに再読しましたが、それぞれの話に優しい気持ちになれました。昔は本を作るのも大変だったんだなぁというのが、しみじみ思いました。#再読 #読書好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/5j5i65IV7A
— まるまり (@yoko7230) March 10, 2025
活版印刷三日月堂 星たちの栞/ほしおさなえ
古びた印刷所・三日月堂が営むのは昔ながらの活版印刷。そこには様々な悩みを抱えたお客が訪れる――。感動の連作短編集。
活版印刷いい✨門出のときに使いたい!
子どもたちの名前を印刷したノートも作りたいな☺️#活版印刷三日月堂 #ほしおさなえ #読了 pic.twitter.com/Vkc8iUxfsN— KYOKO (@kyoko_rk) December 8, 2024
パソコンで簡単に印刷物が作れてしまう現在では、活版印刷はあまりメジャーではありません。
ですが今でも特別な印刷方法として需要があります。
例えば今回の物語にあったような、結婚式の招待状などですね。
様々な物が進化している今だからこそ、昔ながらの技術や習慣が見直される世の中になっていったら良いなと思いました。
まとめ
「活版印刷三日月堂・星たちの栞」についてご紹介しました。
活版印刷という特殊な印刷を中心として、物語が広がっていくのは素敵ですね!
短編集なのでサクッと読めますし、読み終わった後はほっこり心が温かくなる作品です。
ゆっくり過ごしたい夜に、温かいものを飲みながら読んでみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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